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外国人研修生

最低賃金法違反:時間外賃金を一部未払い 疑いで枕崎の縫製会社を送検
/鹿児島

 中国人実習生3人に時間外労働の賃金の一部を支払わなかったとして、鹿児島労働基準監督署は17日、枕崎市の縫製会社「サツマソーイング」と実質経営者の男(75)を最低賃金法違反(最低賃金の不払い)などの疑いで鹿児島地検に書類送検した。この3人は今年3月、同社などに対し、未払い賃金支払いや慰謝料を求め鹿児島地裁に提訴、係争中。
 同署によると、容疑は08年4月~09年7月、30代の中国人実習生の女性3人に、時間外賃金の一部計約405万円を支払わなかった、とされる。時間外の最低賃金は割増分を合わせ時給773円~783円だが、300~400円しか支払っていなかったという。実質経営者の男は容疑を認めているという。
 同署は09年末に立ち入り検査していた。日本人労働者に賃金不払いなどはなかった。
 同社は04年度から発展途上国の人材を育成する「外国人研修・技能実習制度」を利用して来日した中国人を雇用。この3人は07年4月~10年3月、同社で就労した。3人は提訴時「旅券などを取り上げられ、事実上外出もできないなど劣悪な環境で働かされた。違法な低賃金で労働させられた」と話していた。【福岡静哉】

[毎日新聞社 2010年11月18日(木)]

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